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Author:sakaiyukina
振付家・ダンサーの酒井幸菜による日々の制作メモ

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【掲載】
月刊ブレーン 2013年4月号
<ニュークリエイター>で
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Hide And Seek 写真公開しました


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おまけ!
photo by junpe


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ルシアン


お着物でしとやかなダンス・・?
いえいえ、結構じゃんじゃん踊りました。
でも、いつもよりさらに指先の所作に気を使いました。
片方垂らした帯が動くと揺れて楽しかったです。
着るものから発想する振付けもあるのです!

reportphoto14
<今回は「大正ロマン風アリス」がテーマでした>

ひとりでの踊りの練習はとくにせず、
楽隊と何回かセッションをしながら作っていきました。
自分も音をならすように身体を使うので
普段音楽をかけて練習するのとは違う動きが生まれてきて、
毎回新しい発見がありました。
ユーラシア大陸を放浪するようなセッションの日があったり、
夜の会場でのリハーサルでは
私が憧れるクストリッツァの映画のような雰囲気に酔いしれたり、
いつまでも踊っていたい気分でした。

おまけに。
最近復活した、会場のお向かいにある「カヤバ珈琲」さんで
「ルシアン」という素敵なネーミングのコーヒーをいただきました。
コーヒーとココアを割った飲み物で
普段滅多にコーヒーは飲まないのですが(胃が痛くなるから)、
大正生まれの喫茶店に惹きつけられ乙女気分を満喫。
谷中散策の際にはぜひに。


秋の夕暮れに、やわらかなワルツを


今週末の谷中パフォーマンスのリハーサルをしました。
レイヤー構造の建具をあれこれ動き回りながら、
全体の流れを決めていきました。
いろいろな角度から見ていただけると面白いと思います。
どこから見ても絵になる、とても色気のある空間です。

今回は久しぶりに生演奏で踊ります。
いつもお願いしているバイオリン・ボーカルの佐藤公哉さんや
アコーディオンの権頭真由さんに加え、
マンドリンとカンテレのかわいいデュオのおふたり、
コントラバスといろいろ打楽器のアコースティックな編成で、
会場の雰囲気にも合っています。
今日は練習の合間に私も楽器をちょびっと鳴らし、
バンドっていいなぁと羨ましく思いました。
呼吸を共有しつつ、駆け引きがあったりしてセッションはスリリングです。
私は楽器は演奏できませんが、音楽する気持ちで踊っています。
メロディーを紡ぐ身体、リズムを刻む動き。
生演奏では演奏家との呼吸を感じながら、
身体を投げ出せるので楽しいのです。

私はダンスも、メロディーとリズムで動きの質を分類して考えることがあります。
すごいなぁと思う何人かのダンサーも
リズム派(高速詰め込みタイプと変拍子系)と
メロディー派(ドビュッシーみたいなダンス!)でそれぞれいて、
そしてその両方を持ち合わせている!と個人的に尊敬しているのが
イデビアンクルー主宰の井手茂太氏です。
驚くほどのキレと、そしてロマンティックな身のこなし。
彼は大学時代の私のダンスの恩師のひとりで、
初めて井手さん振付けを踊った時の印象が今でも身体に強く影響しています。

私自身はどちらかというとメロディータイプだなと思うのですが、
今回の演奏家たちが奏でる音楽とも相性がいいようです。
夕暮れに心地よいワルツと秋空を舞う指先を
どうぞお楽しみください。


Hide And Seek


次回は谷中で踊ります。
東京芸術大学建築科の方たちが企画・製作しているプロジェクトで、
日本の古い建具を組み合わせた「引戸庵」という空間で
演奏家たちと音楽とダンスのセッションをします。
この「引戸庵」を舞台に、建具を開けたり閉めたりして「かくれんぼ」しながら
楽しいお茶会セッションを繰り広げたいと思います。
秋の谷中をお散歩がてら遊びに来てください。
詳細はこちら⇒

その下見に行ってきたのですが、
さまざまに集められた建具の格子のデザインがどれも美しくて、
透き硝子や障子・雨戸など表情豊かな構造物にわくわくしました。
ばらばらな物が絶妙なバランスで組み合わさっていて、
日本の端正な意匠にはっとさせられました。

ばらばらを組み合わせる日本の美しさといえば着物もそうです。
今回は初めて着物を衣裳に踊るのですが、
その着物選びをしながら改めて日本のデザインの凄さを感じました。
基本となる着物の形は同じでも
季節感を込めた柄のバリエーション、
それに合わせる帯や半襟、帯留めなどの小物でもがらりと変わります。
柄と柄をこんなにも大胆に組み合わせて
全体をコーディネートしていくファッションは日本の粋な文化だなぁと。

一見違うもの同士の相性を見極めて
極上の関係性を構築することは、私の作品づくりの大切な部分でもあります。
いろいろと発見の毎日です。